喫煙はガンや心臓病、脳卒中など体の健康に悪影響を及ぼすことは広く知られていますが、これはお口の健康についても例外ではありません。特に歯や歯ぐき、粘膜などの組織はタバコの煙を直に浴びるため、そこに含まれる有害物質の影響はより深刻といえます。
インプラント治療における喫煙も傷の治り具合(治癒過程)や予後を悪くすることから、歯科医の多くは治療に際して節煙または禁煙を推奨しています。
では具体的に喫煙がインプラントにどのような害をもたらしてしまうのか、以下に詳しくご紹介していきます。
■インプラント手術後の傷の治りが悪い
インプラント治療では、その土台となる人工歯根(フィクスチャー)を顎の骨の中に埋め込む手術を最初におこないます。しかし人工歯根を埋めてすぐに人工歯を装着できるわけでなく、埋め込んだ人工歯根が骨とピッタリ密着するのを待たなければなりません。そして両者の密着具合が、今後のインプラントの予後を大きく左右します。
しかしインプラント治療中に喫煙を続けてしまうと、酸素や栄養分の不足によって人工歯根と骨との密着を妨げてしまうほか、周囲の組織の傷の治りが悪くなります。
これはタバコに含まれる一酸化炭素が血液内の酸素と結合しやすい性質から、術後に歯ぐきや骨に十分な酸素が行きわたらなくなってしまうからです。さらにニコチンには血管を収縮させる性質があるため、やはり歯ぐきや骨に十分な栄養や酸素が届かなくなります。
喫煙とインプラント治療の関連については、実際に喫煙者と非喫煙者では喫煙者のほうがインプラント治療の失敗率が高いことが多くの研究で示されています。
■インプラント治療後の予後が悪い
インプラント治療後の予後に影響を与えるものに「インプラント歯周炎」があります。インプラント歯周炎は歯周病と同じく、細菌の感染によってインプラント周囲の歯ぐきや骨にダメージが与えられる病気です。
歯周病と喫煙の関係については、これまでにも様々な研究の中で喫煙が歯周病を増悪させることが明らかになってします。ある研究結果では、タバコを1日30本以上吸う人は全く吸わない人よりも歯周病のリスクが6倍になると指摘しています。
歯周病とインプラント歯周炎は発症のメカニズムが似ているため、喫煙がインプラント治療後の予後にも悪影響を及ぼすことは間違いありません。したがってインプラントの寿命を延ばしていくためには、やはり節煙や禁煙をするほうが望ましいでしょう。
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